1日目に引き続き、2日目です。
2日目から読み始めた人は、ぜひ1日目も読んでみてください^^
2日間の日程メモ

目次
2日目スタート
初日、山小屋の消灯20:00を過ぎてから、めらみと夜景を見ながら涼み22:00くらいに就寝。
翌2日目は、4:00に起きました。
もちろん、ご来光を見るために!
山小屋からのご来光 4:00~4:50
アラームで4:00に起床。
いつものようにめらみを起こして、カメラを持って外へ。
東の空が赤く染まって来ている。
本当に、何度見ても美しい光景だね。
ただ、寒い! 気温は一桁で強風!

とても寒さに耐えれらないので、一度山小屋に戻る。
ウルトラライトダウンと、風除けにウェインウェアの上下を着こんでくる。
ここで起きてきためらみも一緒に外へ。
徐々に明るくなってきた。

ご来光は、明るくなり始めてからが長い。
もう顔を出すだろうと思っていると、なかなか上がってこないんだよね。
初めてみた時は「焦らせすぎだろ!」って頂上で突っ込んだっけ。
ご来光きました。
太陽が見えた途端、陽の光で温かくなる。
太陽のありがたみを直接肌で感じられる機会だ。


わらじ館 山小屋の朝食 5:00~6:00
天気も良く、爽やかなご来光を堪能したあとは朝ごはん。
わらじ館でゆっくりといただきます。
ご飯とお味噌汁、焼き鮭。温泉卵付きで白米はおかわり自由!
山で朝からこんなに温かい食事がいただけるなんて……幸せすぎる……。
しっかりおかわりもして、美味しくいただきました。
和食が体に沁みるね。
お味噌汁飲んだ時に「うまいなあ」って声が漏れちゃったよ。

朝食のあとは、わらじ館が宿泊者に貸し出している(先着20名)アタックザックで荷造り。
必要最低限の荷物だけを詰めて、軽い荷物で頂上を目指す!
このアタックザックのサービス、とても助かりました。
出発~八合目山小屋 6:00~8:00
重さ2kg程度になった軽いアタックザックを背負い外へでる。
日はのぼり、外は明るくなっていた。
下界には雲海が広がるけど、まだ雲は登って来ていない。
このスキに登って行きたいね。

わらじ館ご主人の話だと、八合目の山小屋まで1時間。
そこから頂上へはさらに1時間半、合計2時間半かかるとのこと。
雲(雷)を怖がるめらみは早く登りたいと言うけど、めらみの足を考えると、1.5倍~2倍の時間がかかるだろう。
焦っても早くならないし、無理すれば高山病にかかりやすくなる。
慎重に、無理のないペースでいこう。
左手に見えるのは愛鷹山。
雲が少なくて麓が良く見える。

登って行くと、登山道はどんどん急勾配に。
じぐざぐな道も本気を出してきた。
遠くに見えるのが、八合目の山小屋。

何かの跡地かな?を通過。

昨日、めらみが苦労して登った宝永山が小さく見える。
登ってきたね~。

立ち休憩の感覚も、5分以内にとるようになってきた。
空気が薄いので、いくらアタックザックで荷物が軽いとは言っても、あっと言う間に息があがる。
俺はまだ息がきれることはないけど、めらみの呼吸を基準にペース調整。
呼吸が荒くなったのを見て、立ち休憩&酸素缶を用意して酸素吸引してあげる。
さあ、最後の山小屋に到着。
標高は3300m。あと400mちょいで頂上だ。

八合目~頂上へ 8:20~10:20
八合目赤岩館の前で20分ほど休憩。
水分と塩分を補給しつつ、息を整える。
下界で雲が生まれる瞬間を目の当たりにする瞬間。
綺麗だけど、日に照らされて温まった雲は、じきに上がってくるぞ。
さあ、雲に追い抜かれる前に出発だ。

赤岩館を抜けて登って行くと、こんな標識があった。
「ここが八合目? さっきの山小屋は八合目じゃないの??」
慌てるめらみ。
「標高は100m上がってるだろ? 気にすることないさー」

富士山では、七合目以降は、七合目四勺だの七合目九勺と、同じ合目でも刻んで表記される。
なので、細かく気にすることはない。
酸素缶を取り出して、めらみの口元へ酸素を吹きかけて深呼吸させ、水を飲ませてあげる。
こまめにめらみの体調管理をする方が大切だ。
さあ、山頂への最期のじぐざぐ道。
傾斜も激しく、標高は3400mを越えている。
正念場ってやつだね。

頑張るめらみを励ましながら登ると、背後からは大きな雲が。
ついにでかい雲が生まれてきたぞ。
日が登って温かくなれば雲も発達する、自然だねえ。

ひしゃげて砕けた標識。
どうしてこうなったんだろうね?

小刻みな休憩をはさみながら、かなり登ってきた。
めらみはすでに体力の限界目前。
俺はめらみのアタックザックを背負って、めらみの手を引いていく。
めらみが段差を乗り越えるタイミングに合わせて手を引っ張ってあげると、かなり登るのが楽になるようで、登るペースもあがる。
でも、無理は禁物なので立ち休憩&補給&酸素吸引をうながす。

まさに天空。

あの窪みのあたりが最後の登りだ。
もう一息!

おお、鳥居が見えて来た!
この辺りで、めらみに荷物を返した。
自分の足で頂上へ行く!と、最後の力を振り絞る。
この最後の登りがまたきつい。
3700m付近の急勾配で根性を見せるめらみ、すごいぞ!

「お! バサルモスみたいな岩発見!」
俺の無邪気な言葉に、めらみは突っ込む気力もない。

きたぞきたぞー!
頂上だ!

ついに登頂!!
めらみがんばったー!!!

登頂の瞬間、鳥居の横にいる外人さんと一緒に大盛り上がり。
「イェーーーーーイ!!!」
と一緒に祝福して、お互いに記念写真も撮りました。
こういう交流も、登山の醍醐味!
頂上の湧き水で有名な銀名水の石碑。
むかーしは一般にも開放されていたらしいけど、いまは金名水とともに、お社が管理しています。
飲み水としては使えないけど、販売もされているとのこと。

富士山火口のパノラマ写真。
あまりに大きくて、普通に撮ったのでは一枚におさまりきらない。
この雄大さ、俺はこれを見にきていると言っても過言ではないね。

頂上で昼食 10:30~11:40
御殿場口から、左回りに歩き、富士宮側の頂上へ。
ここにはお社があります。

人が多いので、載せられる写真が少ないのが残念。
他の登山客さんが隠れた瞬間にパシャリ(後ろ姿失礼します)

富士山頂と言えばこれ、カップラーメン!
頂上は800円だったかな?
ここでカップラーメンが食べられるなら、800円も妥当な金額。
晴れた山頂でカップラーメン、最高なのでぜひ味わってもらいたい!
他にも、持参した甘いもので登頂をお祝いしました。

俺の水筒にとまるミツバチ。
君も祝福してくれるのかね。

昼食を食べて、のんびりしたので最後にもういちど火口へ。
さっきのは御殿場口から、今回は富士宮口から火口へ。
左手に見えるのは、観測所がある最高峰地点(3776m)の剣が峰。
以前行っているので、今回はやめておきました。

火口は何度見ても圧巻。

下山開始~わらじ館 11:40~15:00
山頂が雲で覆われてしまったので、そそくさと下山を開始。
天候が荒れれば、上下左右からの暴風雨と砂(痛い)に、全方位雷というリアルな死の危険が迫るのも富士登山。
下山は登りよりも楽だけど、急ぐあまりにこけやすくなるので要注意。
下山は雲でほとんど視界が見えなかったのもあって、写真があまり撮れませんでした。
なので、ぐぐっと場面は飛んでわらじ館到着!
頂上からここまで2時間ちょい。
めらみ、がんばった!

わらじ館~富士宮五合目登山口 15:00~17:40
あとは一気に駆け降りるだけ!
と行きたいけれど、あいにくの視界不良。
それに、めらみの足は限界を迎えているので、慌てずにゆっくり下山。
雲の中で視界の悪い下山。
雷雨がないのでまだ大丈夫。

登りでは晴れていた宝永山も、帰りは雲の中に。
左側の御殿場側から雲が登り、宝永山手前の馬の背に雲がたまる。
不安な落雷ポイント。

御殿場下山道をくだる。
ここは、下山道、登山道、宝永山方向への分岐点。
プリンスルートは富士宮口へ戻るので、右奥の宝永山へと向かう。

相変わらずの雲だけど、雷雲ではなさそうなので通過。
宝永山山頂は、あいにく雲でお隠れ遊ばされました。

宝永山火口の急斜面を降りるところで、めらみのザックを背負う。
めらみは脚も体力も限界の様子なので、まだ元気な俺の出番。
日頃の筋トレはこういう時のためにあるからね。
むしろ、二人分の荷物を担いで山歩きなんて、そそるトレーニングじゃないの!?
弱り切っためらみの横で、テンション上がりながらでかいザックを二つ抱え笑顔で下山する俺。
すれ違う登山者が不思議な顔をしていたのがとても印象的でした。
もちろん、全開のスマイルで「こんにちは!^^」
ここは、宝永山遊歩道。
宝永山火口と六合目をつなぐ道です。
ここでやっと晴れたので良かった~。

遊歩道~六合目~五合目登山口へ、40分ほどで到着。
写真も、これで終わりです。
富士宮五合目 17:40分発
水ヶ塚駐車場 18:20分着のバスへ
登山時間、約11時間。
下山時間、約4時間。
合計15時間の山登りでした。
夫婦で4回目の富士登山を終えて
俺は5回目の登頂で、このうち4回が快晴。
1回だけ雷雨で、この1回がめらみとの登山でした。
富士登山自体は、子供の頃からを含めると10回ほどきています。
このうち3回だけ雷雨で、これまためらみとの富士登山。
めらみは、富士登山=雷雨になってしまっていたので、どうしても快晴の富士登山&山頂を味合わせたかった!
これが今回やっと叶いました。
めらみ、4回目の富士登山にして初の快晴登山!
富士登山は”無理をしない、させないことを学ぶ”
夫婦で行く富士登山、めらみもすごく楽しんでいたので良かったです。
でも、めらみは運動が大の苦手です。
体力もあまりありません。
今回の登山時間は、ルートマップに書かれている時間のほぼ2倍(約1.8倍)でした。
日程に余裕をもって、ゆっくりと自分のペースで行けば、体力に自信がない人でも登れる富士登山。
(ただし高山病だけはダメ。なった瞬間に下りるしかありません)
富士登山は、基本的に一泊二日の山小屋利用がオススメです。
普段しないような長時間の傾斜を登る歩行と、重量&標高の空気の薄さ。
避難場所の少ない状態で天候への対応など求められることはたくさん。
時間に余裕があっても、無理と油断は禁物ですよ。
自分の体力は当然として、同伴者の体力も自分と同じくらい大事です。
無理をしない、無理をさせない。
これを、長丁場で教えてくれるのが富士登山。
山頂での絶景と一緒に、得られるものがたくさんあるんですよね。
個人的に、夫婦やカップルにはオススメです
みなさんも、素敵な富士登山を楽しんでくださいね。