いざ富士登山へ! と計画したは良いけど、何を持っていけばいいの?
「調べようにも、何がわからないのかわからない」
最初はそうですよね。
この記事では「どんな服装がいいの?」「そもそも装備ってなに?」という疑問を解決します。
富士山までは目と鼻の先、麓に住んでいるので、8回ほど富士登山経験があります。
登山経験に加えて地元目線での紹介をしていきますね!
実際の準備に活用して、適切な装備&忘れ物無しで富士登山へ行きましょう!
目次
基本的な5つの装備+1
これだけは絶対に持っていきたい装備、服装をまとめました。
ここに書いてあるのは、安全に登るために最低限必要なものです。
登山靴/トレッキングシューズ
靴は登山靴を選びましょう。(トレッキングシューズも同じ意味)
登山靴は、文字通り登山に適した靴です。
- 激しい傾斜から足首を守る適した固さ
- 石や岩場のデコボコで足の裏を痛めない厚い靴底
- 岩や砂利で擦れてもやぶれない丈夫な外装
これらの条件は、登山靴しかクリアしていません。
運動靴や、安全靴などで登っている人もいますが、安全で確実な登頂のためには避けたいところ。
実際に見かけたのは、革靴、地下足袋、ビーチサンダルとバリエーションゆたかな装備。
気合と根性で頂上までいったけど、血だらけで立ち往生……なんて光景も実際に見ています。
登山靴/トレッキングシューズの選び方
富士山の特徴として、大量の火山岩・軽石があります。
小豆くらいの大きさの石が積もり、スネまで埋まる場合も。
石がゴロゴロしている、いわゆるガレ場まであるのが富士山です。
オススメはミドルカットかハイカット
- ミドルカットは足首をつつむ
- ハイカットはくるぶしまでガッチリガード
細かい軽石が靴に入らないように、ガレ場の不安定な足場で足首を痛めないように、
足首までカバーしてくれるミドルカットかハイカットでいきましょう。
富士山は岩や石で突起が多いので、靴底の薄い物は避けるのが無難です。
サイズは1cmほど大きめ 履いたらつま先をトントンする
まず登山用の、厚めの靴下を履いてから試着です。
そのうえで、1cmほど大きめサイズ。
履いたら、立ち上がり、つま先を床にトントンしてみましょう。
かかとに隙間ができるので、この隙間に人差し指と中指が入るのがいいサイズ。
ぴったりの登山靴だと、ながーい下り道でずっと踏ん張り続け、爪が靴の先端にぶつかりつづける……。
最初の富士登山では、これで両足の小指の爪が半分ほど剥がれました(経験済み)
靴選びは、しっかりしましょう!(痛いのに何時間も歩くのいやだよ!)
運動靴や安全靴ではダメ
- 靴への軽石侵入
- 足首のガード
- 足の裏のガード
- 傾斜による変形(疲れや怪我)をガード
これらを防げるように作られているのは、登山靴のみです。
登山のためにつくられた靴ですからね。
リュック(ザック、バックパック)
富士登山は長時間の登山になります。
標高差、昼夜による気温の変化、天候の変化、食料に飲み物と、持ち物が多くなるのが特徴。
荷物がたくさん入ればいい、とはいきません。
登山用リュックを選ぼう
登山用品店やスポーツ用品店で、登山用/トレッキング用のリュックを買いましょう。
難しいことはなく、これで大丈夫。
たくさんの荷物に対応するため、リュックの背もたれが固く、軽く、通気性にすぐれた製品があります。
体形にあうかどうか、背負ってみないとわからないので、ここは満足いくまでしっかりと試したいですね。
一泊にも対応!富士登山には30LサイズでOK
気になるのがリュックのサイズ。
これは最大で30Lあれば、一泊の山小屋利用でも問題ありません。
この量で入らない場合は、荷物の持ちすぎの可能性あり。
ちなみに、頂上で登山用バーナーを使って簡単な調理をしたときでも、道具を含めて30ℓサイズのリュックで大丈夫でした。
※バーナーの使用は周りに十分注意してください。なお、テントを張るのは禁止されています。
胸部分をとめるストラップがあると楽ちん
登山リュックの特徴として、ハーネスの胸と腰にストラップがついています。
これがあると、リュックがしっかりと体に固定されて、背負うのがとても楽。
たまに、胸部分のストッパーがない製品もあるので、チェックしておきましょう。
リュックカバー
登山用のリュックを購入、サイズも見た目もバッチリ!
で、忘れがちなのがリュックカバー。
これは、雨が降ったときに荷物を守るための装備です。
リュック付属のカバーは防水じゃない?
注意したいのが、リュックに付属しているカバー。
実際に見てみると、撥水性のものが多いです。
撥水性と防水性はべつもの。
撥水は、あくまで「水をちょっとの量だけ、少しの時間はじくよ!」です。
富士山のたたきつける豪快な雨の前では、つけている意味はほとんどありません。
しっかりと「防水」と表記されたものを買いましょう。
レインウェア
レインウェアは、雨から守るだけでなく、防寒着としても活躍します。
富士山頂は、地上より20度ほど気温が低い世界。
明け方には、真夏でも0度になる可能性があります。
体が浮くほどの強風もあり、体感温度がマイナスになるのも珍しくありません。
この状態のなか、レインウェアは心強い存在です。
コンビニのカッパはビリビリに破けるよ
富士登山にいくたび、必ず見かけるのが強風で破けたコンビニのカッパを着ている人達。
はじけ飛んだボタンで前を閉めることもできず、背中までやぶれて、頂上でモンスターにからまれたの?という状態で歩いています。
防水のしっかりとしたレインウェアを買いましょう。
ポンチョ型もきれいにふっとびます。
キャップ、ハット
富士山は、気温が低いけれど、下界とは比較にならない強烈な日差しです。
キャップ、ハットの帽子は日差しを避けられればいいので、登山専用でなくても大丈夫。
でも、注意点があるので書いていきますね。
防水性はとにかく暑い!
雨に降られても大丈夫なように防水性のものを買って行こう。
よーくわかります。これ、実際にやりました。
めちゃくちゃ暑かったです!
くわえて、長い時間、重い荷物をもって急な斜面を歩き続ける運動量。
絶賛体温上昇中に、通気性の悪い防水性は熱中症のリスクあり。
防水性の製品は、防寒用として別にもっていくならおすすめです。
通気性、速乾性で選ぼう
汗をかいたり、雨で濡れるのは防ぎきれません。
なので、汗をかきにくく、乾きやすいように通気性と速乾性に優れたものがおすすめ。
登山用品はこの点が優れていますが、普通の帽子でも通気性・速乾性がよければ使えます。
富士山の地図
下界と違って、ナビは役に立たず、親切丁寧な標識はありません。
だいたいのルートを教えてくれる標識はありますが、登山道はわかりにくいもの。
富士山の登山ルートが書かれた地図は必ず持参しましょう。
登山口ではほぼ必ず登山の注意思考、禁止事項が記載された地図が用意されています。
富士登山マナーを知りまもるためにも、この地図は貰いましょう。
登山道の長さや所要時間も記載されているので、とても助かります。